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インバータのノイズについて

 みなさんこんばんわ

 店主です。久々に電気話をしようと思います。今日は、インバータノイズについてです。
 店主が大学を出たころは、まだインバータというものが市場に出回っておらず、開発された当初は、いったいどんなものだかよく判らず、どうもモータを駆動するのに省エネになるらしい程度でした。
 現在ではインバータはモータを駆動するような大容量の物から、電灯を駆動するものまで、非常に多くの場所で使われています。でも、だんだん時分割のON・OFF制御でコントロールするものだとわかり、次第にインバータノイズなるものが氾濫するようになりました。
 当たり前の事ですが、kHz以上の高い周波数で大電流をON/OFF(D級制御)するのですから、その時には電源周波数よりはるかに高い周波数(数100kHz)のノイズが垂れ流されます。このノイズは空中を伝わったり、電源ラインから逆流したりして、ラジオに混調したり、他の機器のノイズによる不具合を誘発したりします。特にインバータノイズの性質が悪いのは、負荷や駆動速度によって垂れ流されるノイズの周波数がコロコロ変わることであり、それ故に問題の特定を難しくしている事です。
 ですから、これからの機械は静電気ノイズや電源ノイズ試験の他に、こういったインバータノイズについても、きちんとしないといけない世の中になってきているのだと思います。特に、内部にPLLや精密なクロックなどを使って変調、復調したり、D/A、A/D変換を行う機器については、インバータノイズのような特定周波数ノイズについて、特に注意が必要と思われます。この辺は今はやりのハイレゾオーディオ機器で、マニアの人たちは結構詳しい方がいらっしゃるのではないでしょうか。

 店主